著者: 夏川 草介
ジャンル: ヒューマンドラマ
評価: 4.3点 (110件)
タグ: 現代日本・医療・病院・高齢者医療・看護師・研修医・人間ドラマ・生と死・地域医療・長野県
都会から離れた松本郊外の病院で、高齢者医療の現実と向き合う看護師と研修医。命の輝きと儚さを鮮やかに描き出す、温かくも切ないヒューマンドラマ。
看護師の月岡美琴は松本市郊外にある梓川病院に勤めて3年目になる。この小規模病院は、高齢の患者が多い。 特に内科病棟は、半ば高齢者の介護施設のような状態だった。その内科へ、外科での研修期間を終えた研修医・桂正太郎がやってきた。くたびれた風貌、実家が花屋で花に詳しい──どこかつかみどころがないその研修医は、しかし患者に対して真摯に向き合い、まだ不慣れながらも懸命に診療をこなしていた。ある日、美琴は桂と共に、膵癌を患っていた長坂さんを看取る。妻子を遺して亡くなった長坂さんを思い「神様というのは、ひどいものです」と静かに気持ちを吐露する桂。一方で、誤嚥性肺炎で入院している88歳の新村さんの生きる姿に希望も見出す。患者の数だけある生と死の在り方に悩みながらも、まっすぐに歩みを進める2人。きれいごとでは済まされない、高齢者医療の現実を描き出した、感動の医療小説!