著者: 吉川 一義
ジャンル: BL
評価: 4.5点 (8件)
タグ: 解説書・文学研究・プルースト・失われた時を求めて・読解・古典・フランス文学・記憶・時間・精神
プルースト不朽の名作『失われた時を求めて』の深淵に迫る!巨匠が贈る、14冊の完結への力強い羅針盤。記憶と時間の迷宮を巡り、魅惑の読書体験へ誘う。
岩波文庫版『失われた時を求めて』(全14冊)の完訳を達成したプルースト研究第一人者が作品の核心に迫る解説書。この不世出の大長編は、なにを、どのように語った作品なのか。全体の構成、特長、勘所を分かりやすく読み解く。魅惑の読書体験へといざない、全篇読破に挑戦する人には力強い羅針盤となるスリリングな一冊。 はしがき 『失われた時を求めて』の構成 『失われた時を求めて』の主な登場人物と架空地名 第1章 プルーストの生涯と作品 1 プルーストの生涯 2 初期作品ーーーー『楽しみと日々』、『ジャン・サントゥイユ』、ラスキン翻訳 3 『サント=ブーヴに反論する』から『失われた時を求めて』へ 第2章 作中の「私」とプルーストーー一人称小説の狙い 1 『失われた時を求めて』の「私」はプルーストなのか 2 主人公の「私」はなぜ影の薄い人間なのか 3 語り手の「私」に寄りそう作者プルースト 第3章 精神を描くプルーストーー回想、印象、比喩 1 『失われた時を求めて』はすべて「私」の回想談 2 マドレーヌ体験の意味ーー無意志的記憶とはなにか 3 印象の記述になぜ比喩が多用されるのか 第4章 スワンと「私」の恋愛心理 1 「スワンの恋」はなぜ必要なのか 2 「私」のジルベルトとアルベルチーヌへの恋 3 スワンと「私」に内在する分身の声 第5章 無数の自我、記憶、時間 1 恋愛における無数の自我 2 自我はつねに無数 3 記憶と時間 第6章 「私」が遍歴する社交界 1 ゲルマント公爵夫妻のサロン 2 本作品における社交サロンの意味 3 全篇の中心を占める祖母の病気と死 第7章 「私」とドレフュス事件および第一次大戦 1 ドレフュス事件はいかに語られるか 2 第一次大戦はいかに語られるか 3 社会はなにゆえ変容するのか 第8章 「私」とユダヤ・同性愛 1 「私」とユダヤ人 2 「私」と「ソドムとゴモラ」 3 ソドムとゴモラの「結合」 第9章 サドマゾヒズムから文学創造へ 1 ソドムとゴモラにまつわるサドマゾヒスト 2 『失われた時を求めて』に頻出するサドマゾヒスト 3 文学に必要不可欠なサドマゾヒズム 第10章 「私」の文学創造への道 1 登場人物たちの愛する文学・芸術 2 三人の架空芸術家 3 『失われた時を求めて』の照射するもの あとがき 【地図】プルーストと『失われた時を求めて』のパリ 『失われた時を求めて』年表/プルースト略年譜 主要文献案内 図版出典一覧